行政書士試験に挑戦している方の中には、「何年も頑張っているのに受からない」「一生懸命やってるのに報われない」と悩んでいる人が少なくありません。
合格率10%前後という数字が示す通り、行政書士試験は国家資格の中でも難関の部類に入ります。
ただし、それは「運がよかった人」だけが合格しているわけではありません。正しい努力の仕方と戦略を身につけた人が合格しているのです。
本記事では、
- 行政書士試験に受からない人の特徴とその原因
- 実際に不合格を乗り越えた人の勉強法
- 逆転合格を目指す具体的なステップ
を徹底的に解説します。
行政書士に受からない人の【7つの共通点】
1. 勉強時間の「質」と「量」が足りていない
行政書士試験は、600〜800時間の勉強時間が目安とされています。
しかし、これはあくまで「効率的な勉強ができた場合」の話であり、非効率な勉強をしている人は1,000時間かけても落ちることがあります。
「ただ長時間机に向かっているだけ」で満足していませんか?
→ 勉強時間の記録や分析ができていない人は、無駄な学習に気づけません。
2. 過去問演習が足りない/使い方が間違っている
行政書士試験において最も大切なのは、過去問を使ったアウトプット学習です。
しかし、「解ける問題しか繰り返さない」「解説を読まずに正誤だけで満足する」ような使い方をしていると、得点力が上がりません。
過去問は「読むもの」ではなく、「分析して、自分の弱点を把握するツール」です。
3. 法律知識が“点”でしか理解できていない
条文を丸暗記していても、本番の問題は解けません。
なぜなら、行政書士試験では**「理解と応用力」**が問われるからです。
たとえば、「民法709条:不法行為」の知識があっても、どんな事例が709条に該当するのか理解していなければ意味がありません。
つまり、“点”ではなく“線”でつながった理解が必要なのです。
4. 記述式問題を軽視している
記述は60点分の配点がある重要セクションですが、
- 「時間が足りないから後回し」
- 「書くのが面倒くさい」
- 「どう対策していいかわからない」
と、対策を怠っている受験生が非常に多いです。
記述で20点以上取れれば、選択肢問題で多少失点しても合格できるケースもあります。
5. 一般知識を甘く見ている
行政書士試験では、一般知識で40%以上(24点以上)得点しないと足切りになります。
この足切りに引っかかると、どれだけ法令で点を取っていても不合格です。
特に、文章理解や時事問題に苦手意識のある人は、後回しにして足をすくわれがちです。
6. 自分の弱点を把握していない
「何となく全部やっているつもり」では、苦手を克服できません。
逆に、「何ができていないのか」「どの科目の正答率が低いのか」を客観的に把握すれば、効率的な学習戦略を立てることができます。
そのためには、模試や過去問の正答率分析、得点シミュレーションが欠かせません。
7. メンタル・環境面での継続力が欠けている
独学での挑戦は孤独で、モチベーション維持が難しいもの。
特に社会人や子育て中の方は、「まとまった時間がとれないこと」に挫折してしまいがちです。
ここで重要なのは「完璧を目指さず、少しでも前に進む工夫」をすることです。
逆転合格した人が実践している5つの戦略
1. 「過去問重視」の戦略的学習
合格者のほとんどが共通して言うのが、「過去問に勝る教材はない」ということ。
- 出題傾向の把握
- 頻出テーマの分析
- 苦手分野の特定
すべて過去問を通して行います。
目安は、直近5〜10年分を最低3周以上。
さらに「なぜ正しいのか」「なぜ誤っているのか」を解説レベルで理解する必要があります。
2. 記述対策は“毎日”やる
記述問題は一朝一夕では書けません。
- 条文の知識
- 事例分析力
- 論理構成力
この3つがそろって初めて点が取れます。
毎日30分でも「1問書く・添削を受ける・修正する」という流れを繰り返すことで、確実に実力がつきます。
3. 弱点分野に特化した学習サイクル
行政法の訴訟制度が苦手なら、そこだけを1週間集中してやる。
一般知識で文章理解が足りないなら、毎日1問読解を続ける。
このように、弱点をピンポイントでつぶす短期集中法が効果的です。
4. 環境を整える|勉強仲間・SNS活用・朝活など
孤独な受験生活は、精神的にきつくなりがちです。
TwitterやX(旧Twitter)で行政書士受験垢を作る、Zoom自習室に入る、通信講座のコミュニティに参加するなど、「つながり」を作ることで継続力が高まります。
また、出勤前の1時間など、「必ず勉強する時間帯」を固定すると習慣化しやすくなります。
5. 通信講座や模試を活用して客観視する
自己流での限界を感じたら、通信講座や模試の力を借りるのが有効です。
特にアガルートやフォーサイトは、
- 合格者の学習スケジュールが分かる
- 添削つき記述対策ができる
- 質問サポートがある
といった点で独学よりも効率がよくなります。
「もうダメかも」と思ったときに見てほしいマインドセット
「不合格=失敗」ではない
行政書士試験の特徴は、「数年かけて合格する人が多い」ことです。
毎年、1点足りなかった人が翌年に合格する例は数多くあります。
つまり、今の不合格は、合格のためのプロセスの一部なのです。
比較する相手は「他人」ではなく「昨日の自分」
SNSや合格体験記を見て、焦りを感じることがあるかもしれません。
でも大切なのは、他人と比べるのではなく、日々の自分の進捗をチェックすることです。
「今日は過去問1問多く解けた」「昨日より30分長く集中できた」
これを積み重ねることが、合格への一番の近道です。
まとめ|行政書士試験は、正しい努力をすれば誰でも合格できる
行政書士試験は確かに難関ですが、戦略的に取り組めば合格は十分に狙えます。
「受からない」と感じているあなたに足りないのは、才能ではなく、
- 学習方法の見直し
- 弱点分析と集中対策
- 習慣化と継続力
です。
逆転合格は現実的に可能です。ぜひ、本記事をきっかけにもう一度立て直し、自分だけの合格ストーリーを手にしてください。

